波崎
くもり時々雨 おおむね晴れ
もも~腰 セット腹
タッパー(ベスト) サーフパンツ スプリング
9月の2回目の日曜日。 ここのところ、自分のサーフィンが「そろそろ大きく変わる」という予感をいだくようになりました。 その予感を実現させたい。 思う存分練習したい。 波崎へ行こう!
それまで北東だった風の予報が、前日の昼ごろに南東に変わったことも手伝って、茨城遠征決定です。
朝7時の波崎海岸は、朝もやにつつまれ、駐車場からは波の様子が見えません。 今日はファンボードと、プレセボタブレットを持ってきています。 まずはファンボードで、明確な体重移動、加重のトレーニングです。 そして今日のテーマは・・・
今日のテーマ
ひざを曲げたレギュラーのターン
海に入る準備をしていて、少々不安になってきました。 まわりのサーファーは、フルスーツかシーガルばかりなんです。 スプリングはまれです。
「もしかして水冷たい?」
一応スプリングは持ってきていますが、もしかしたらそれでは寒いかもしれません。 さらに今日はどうしてもタッパー(袖なし)を着たかったのです。 「レビューを書けば送料無料」という条件でこのタッパーを買ったのですが、まだ一度も着るチャンスが無かったのです。
「家で着てみました。 ちょうどいいみたい。 海に行くのが楽しみです」
こんなレビューありますよね? でもこれはある意味まだいい方。 ひどいのになると
「いい色があったので決めました。 届くのが楽しみです♪」
こんなレビューは100万件あっても意味がない! 本物のレビューを書くために、タッパーとサーフパンツで海へ向かいます。 くじけたらすぐに着替えに戻れるように、駐車場からまっすぐと、あほみたいに広い砂浜をもくもくと歩いていきます。
波打ち際に着きました。 まだ風もなく、面ツルの腹ぐらいの波がきれいに割れています。 サーファーは30mに一人ぐらい。 抜群の練習環境に、ほほをゆるませながら海に入ります。
心配していたほど水は冷たくなく、むしろ快適。 肩がノーストレスでごきげんです。 フルスーツの人たちにむき出しの肩を魅せつけるようにパドルしちゃいます。
今日のテーマである、ひざを曲げたレギュラーのターンを気をつけながら練習を始めて、3回目のトライです。 近づく波にタイミングを合わせ
「ひざを曲げてターン ひざを曲げてターン」
と口に出しながらパドルします。 口に出さないと、テイクオフした瞬間に忘れてしまいます。
テイクオフに成功して、ボトムへすべりおり右へターン。 きちんとひざを曲げたターンができています。 うんうん 言葉は力だ。
右からくる波にはねかえされるように岸方向へ押されたところで、もう一度ひざを曲げたターン。 くずれかかってくる水しぶきをよけるように、もう一度波へ戻ります。
「おおっ こんなの今までできたことない!」
今まで波を横にいけたときは、波のボトムでなにやらバタバタしていただけなのですが、今のはそれにくらべると、大きなターンです。
今の一回でもう満足! 言い過ぎてしまえば、もう帰ってもいい!
まだ、きたばかりです。
その後もかなりいい感じで乗れていたのですが、タッパーが首にすれて痛くなってきました。 久しぶりのウェットスーツなので、ワセリンをぬるのを忘れていました。 このままだと、とりかえしがつかないぐらい痛くなってしまうのと、ちょっと寒くて足がつり出したので、いちど上がることにしました。
車に戻ってボードを洗っていると、近くでなにやら不穏な様子の会話が聞こえてきました。
「マナーが・・・ いつも入っている・・・ 手を出す・・・ 呼ぶ・・・」
こんなキーワードがもれてくるところから、ローカルとビジターのトラブルなのでしょう。
こんなすいていて、いくつもピークがあるポイントでトラブルになるのなら、日曜日の鵠沼銅像前に入っている人たちは、サーフィンが神か、心が仏に違いありません。
そんなトラブルを横目に、お腹の調子がまとまりのないジャンクコンディションなので、トイレに行くことにしました。 少し離れたトイレから戻ってくると、トラブっていた人たちの姿が見えなくなっていました。
浜に目を移すと先ほどのビジター二人がボードをかかえて海へ向かっています。 大事にはならなかったようですね。
スプリングに着替えて、プレセボタブレットを持って海へ戻ります。 なんとなく人が増えてきていたので、少々北よりに移動して入水。 ファンボードではうまく曲がれなかったグーフィーのターンもなんとなく決められ、レギュラーのひざを曲げたターンもそこそこできるのですが、波を横に乗ることはできず、波に押されて斜めにいくだけです。
2時間ほど奮闘してギブアップ。 お昼休みです。
もう9月ですが、浜辺はまだ夏のまま。 海の家もなく、監視員もいませんが、海で遊んでいる人たちは、Never ending summerを楽しんでいます。
めちゃくちゃ暑いのでもう一度ベストを着て、ほどほどに疲れたのでもう一度ファンボードにして海に戻りました。 しかしこの時間は潮がひきまくって、一部分をのぞいてショアブレイクになっています。 ミドルから割れてる一部分は、うまい人が集中して人口密度が高くなっています。
そんなところに打って出るわけにはいかないので、はじっこの岸よりで、あきらかに初心者のお兄ちゃんやお姉ちゃんにまじって小波を選んでテイクオフの練習をすることにしました。
気合の限り、横に向かってテイクオフをこころがけます。
レギュラー グーフィー グーフィー レギュラー
「おい そこの少年。 この場所は沖へ行ってもテイクオフできないから。 おじさんとここで練習しなさい。」
30分ほどそんなことをしていたら、沖から割れる範囲が広がってきたようにみえたので、そちらに移動することにしました。
ところがここも乗れそうで乗れない。 二人のロングボーダーと一人のショートボーダー、そしてぼくがファンボードという4人の集団で波を待ちますが、乗れるのはロングボーダーの若い人だけ。 あとの三人は、必死にパドルするも乗れずに、なんとなく顔をあわせて苦笑いといった感じです。
このままじゃあ、らちが明かないので、割れるほうへ移動します。 大きく集団を超えて、反対側に入った感じです。
ちょっとうまそうな人の横へ入っていくと、その人はさらに左で行ってしまいました。 おかげで、左右に30mぐらいは誰もいない状態です。
ここで、ひたすらきれいなターンを心がけますが、切れ目にうまく乗れず横には行けず、斜めに押し流されるライディングが続きます。
突然風向きが変わりました。 浜にある大きな風見鶏は、海のほうを向いています。 今まで、かなり強いオフショアだったのですが、真反対のドオンショアになったのです。 海が一変しました。 波は幅5mほどのこまぎれとなり、それが幾重にもつらなって打ち寄せてきます。
これを境に、みんな上がっていきました。 もう周囲には二人ぐらいしか見えません。
「ああ 俺も帰ろっかなぁ」
と思ってはみたものの、なんだか海からあがることができず、ボヨボヨの波を乗り続けます。 なんだかばからしくて、おかしくなってきました。
「ヤッホ~」
ひとり叫びながら、このあと1時間ほどボヨボヨしたのでした。
※この記事は2013年9月にJUGEMブログで公開した記事です。
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