サーフィンを始めてちょうど1年がたちました。 1年たってもたいした進歩はみられないような、それなりに進歩はしているような・・・ 客観的に評価してもらうにもちょうどいいかなと思い、サーフィン検定を受けてみることにしました。 上手になったら大会とかにも出てみたい気もするし・・・
場所は鵠沼スケパー前。 一人でサーフィンをした記念すべき1回目の場所です。 駐車場開場の5時半にあわせ、スケパー駐車場に行くと長蛇の列。 日曜とはいえ、こんなのみたことなし。 車の列はサーフビレッジ駐車場までつながっています。
どうしよう?
離れたところで考えます。 開場が遅れているようですが、もう少ししたら開くでしょう。 そうなればスケパー駐車場にいれようとしているのか、サーフビレッジ駐車場にいれようとしているのかよくわからなくなっているこの現状も、はっきりしてくるでしょう。 そうなってから列に加わることにしました。
6時10分ほど前に、駐車場のほうへ向かいます。 サーフビレッジ駐車場は開いたようで、車が入っていきますが、スケパーの方へのびる列は一向に動く気配がありません。 そればかりかパトカーが一緒に並んでいます。
「なんだぁ?」
なんのタイミングか、パトカーの前に車を停めました。 するとパトカーから
「路上に車をとめないでください 今すぐ車を動かしてください」
げげっ 真後ろからものすごいプレッシャーです。 このプレッシャーに耐え続け、スケパー駐車場までいけるとは到底思えません。 仮に待てたとしても、駐車場にいれるまでにかなりの時間がかかりそうです。
「ええい サーフビレッジ駐車場へいれちゃえ!」
サーフィン検定の集合時間が6時半からなので、それまでに一本乗っておこうと、Bicをかかえて急いで海に向かいます。 台風のうねりが入り、波はそこそこの大きさです。 ゲットがつらい・・・ おととい飲み会から帰ってきて、あほみたいに筋トレしたのがよくなかったのか、朝から両肩の筋肉痛に悩まされていた上に、先々週は下痢でゆるサーフ、先週はノーサーフと完全になまり果てていました。
ようやくゲットしたものの、まったく波をつかまえることができずに集合の時間がせまってきて、不完全なウォーミングアップを終了しました。
サーフビレッジ駐車場から、スケパー前に向かいます。 じゃっかん遅刻なので小走り。 到着したスケパー前には、大勢の人が設営されたNSAのテント周辺にごったがえしていました。
「うわぁ こんなに受けるんだ」
感心しながらまわりを見渡すと、用意された机の上で受験票に記入している人たちが目に入りました。 その人たちはなにやらカードを見ながら記入しています。 あれは・・・
「しまった! NSAの会員証、車に置いてきちゃった・・・」
もう時間がないのに、なんてアホなのでしょう。 サーフビレッジ駐車場はとなりとはいえ、歩くとそこそこかかります。
「うわぁ もう受けるのやめよっかなぁ」
ウォーミングアップで乗れなかったからか、すっかり後ろ向き。 テントに行ってスタッフにきいてみると、まだ始めるまで30分以上あるからとっておいでとのこと。 ああよかった。
駐車場にいって会員証と、受かったときの認定料3000円を持って帰ってくると、ごったがえしていた人たちは、テントの前にぎょうぎよく列をつくっていました。 右にショートボード、左にBBとロングボードに分かれています。
BBとロンボの列はこじんまりしていますが、ショートの列はぎっしり長々と並んでいます。 ショートは1・2級、3級、4・5級と3列あり、受験票に必要事項書き込み、4・5級の列の最後尾に並びます。
ここでポイント
受験票に写真を貼るものは用意されていません。 ぼくは受付時にスタッフの方にホチキスでとめてもらいましたが、手間と時間をかけさせてしまうので、自分で用意しておきましょう。 事前に写真の裏に両面テープ貼っておくのがベストでしょう。 また、写真を用意してこなかった人のために、500円でポラロイド写真を撮ってくれるので、ある意味その日の思いつきで受験も可能です。
列の後方から並んでいる人を見渡すと、みな若い人ばかりです。 おっさんはいませんねぇ おっさんでも2級受験ならかっこいいんですが、5級じゃねぇ・・・ 4級といっしょの列で良かった。 と思っていると前のほうから
「5級の人はいちばん右に並んでくださ~い」
と声が。 ええー さらしものかよ と思いながら右に出たのですが、その人数の少なさにびっくり。 10人もいませんでした。
受付が終わりタイムスケジュールが発表されました。 5級の試験は2級と1級のあとに行われます。 2級が10ヒート、1級が2ヒートあり、1ヒート15分ですので、単純に3時間以上あとになります。 今7時半ぐらいなので、11時近くになるのでしょう。
それにしても、目の前の海にはおおぜいの一般サーファーがいます。 こうしているあいだにも、あらたに海に入っていく人もいます。 この人たちにまじって試験をおこなうのでしょうか? 波をとれるかさえ心配になってきました。
するとNSAの人が拡声器でサーファーたちに
「これから検定を行うので、一般サーファーは海から上がってください」
と声をかけました。 西へパドルする人、岸へ上がる人、それぞれの動きで、スケパー前の海は無人になりました。 すごい・・・
検定がはじまり、様子もわかってきたので練習に行くことにしました。 検定が行われているエリアの西側の海に入ります。 人数はそれほど多くないのですが、競争ははげしく、なかなか波に乗ることができません。 ようやく一本納得したライディングができたのは30分後。 疲れすぎるとうまくないのでこれで終了。 検定会場へ戻ります。 あいかわらず行われている2級の検定を見ながら待つことにしました。
おにぎりを食べながらのんびりみていると、波は次第にダンパーになってきました。 セットは200mぐらいの幅でブレイクしています。 鬼ダンパーです。 切れ目など一切ありません。 2級合格の課題はよくわかりませんが、それなりの技をきめなければいけないのでしょう。 そんな技を繰り出せるようには思えません。
「この波じゃ 俺なにもできる自信ないよ・・・」
うしろで若いお兄ちゃんが話しています。 2級の人たちがあんなに苦労しているのに、5級のぼくはどうすればよいのでしょう?
波を相当選ばないとだめでしょう。 セットはスルーです。 セットの後のあわあわのうねりは、大きくてもパワーとスピードがなく、テイクオフできません(言い切っちゃう) そのあとの2つ目から3つ目あたりの波がねらい目か・・・
そんな心配の中、検定はすすみ、長かった2級が終わり1級のヒートが始まりました。 ふと気づくと、爆裂していたダンパーがなりをひそめ、ずいぶん落ち着いてきました。 よしよし。
1級は2ヒートで終わり。 ついに5級の検定が始まりました。 ぼくは5級の3ヒート目です。 名前を呼ばれたので、審査テントへ向かいます。
審査テントで受験票を渡し、検定の注意事項を聞きます。
注意事項泳力テストは沖に向かって泳ぎ、少し行ったら戻ってくること。 波が大きくあぶないので、あまり沖に行かないこと。検定時間は15分間で、6本の試技の中で判断されます。テイクオフはスープでいいので、立ち上がってある程度安定していればよい。
そっかぁ スープでいいのかぁ それを聞いて今検定中の人たちの様子をみると、確かにスープ狙いです。 でもスープの方がばたばたしてテイクオフしづらく見えますねぇ。 ぼくはちょっと沖まで行って、うねりから乗ることにしましょう。
ついにぼくのサーフィン検定が始まりました。 このヒートは、男性二人、女性二人の四人です。 まずは泳力の試験なので、ボードを持たずに海に入ります。
普段、ボードを使わずに泳ぐことはあまりありません。 リーシュが切れて戻るときぐらいです。 泳ぎ方に指定はないので、とりあえず首だしクロールで泳いでみます。 うんうん、これでいいね。 波を一つ越えたら、ずいぶん来た感じがしたのでここで戻ろうかなぁ・・・ と岸に振り返ると、ほぼ同時に男性はUターン開始。 女子二人は、まだこちらに向かってきます。
戻り始めてみると、めちゃくちゃ戻りづらいことに気づきました。
「やべぇ ここカレントか?」
足がつくところまで戻ったのですが、潮に押されて前に進めません。 波がくるのを待ちます。
そこから二つ目の波をうまくとらえてテイクオフ。 ボディサーフィンで一気に岸まで進みます。
「ゼッケングリーン(ぼくのゼッケンカラー)合格です!」
の声は聞こえませんでした。
ようやく岸に戻るも、すでに息があがっています。 ゼーハーゼーハー 後ろを振り返ると、女子二人が戻ってくるのに苦労しています。 がんばれ!
リーシュを右足首に装着し、ボードをかかえて海に戻ります。 ひざぐらいのところで、ボードについた砂を洗い落とします。 ふたつみっつ、波を乗り越えたところで、ちょいと乗れそうな波がやってきました。
「これにいってみっか?」
そのももぐらいの波に乗ろうと、岸へ向きを変えてボードに腹ばいになりました。 しかし体勢不十分のため、ボードと体の密着感が希薄です。 このままうまくいくわけはないので、途中でパドリングを中止。 波に押されながらバランスを左に崩して、軽くぶざまなことに。 これも一本に数えられてしまうのでしょうか?
今のは、そもそも波が悪かった。 あわてる必要はないから、ゆっくり波を選ぼう。 気をとりなおして、さらに沖へ向かいます。 すぐ左をもうひとりの男性がテイクオフに成功しています。 負けないぞ~
波はまたすぐにやってきました。 さっき失敗した波より、少し大きめで手ごろです。 これだ!
パドルしてあっさりテイクオフ。 とろいのでパンピング。 ありゃ? ちょっと前に立っちゃったな。 パンピング4回目で、ノーズが沈んでしまいそのまま沈。 でもこれは、いいんじゃないの?
「ゼッケングリーン上がってください」
だろ?(にやり) 左手をあげて合図をして岸へ戻ります。
なぜだか鼻水がだらだら出てきて、どうしようもない中、審査テントで結果をききます。 合格です。 特に評価もないところをみると、言うことなしということと勝手に思いながらお礼をいって本部テントへ。 本部テントで認定料の3000円を支払って、すべて終了です。
結局、海に入っていたのは3分間ぐらいと、あっけない検定でした。 たぶん5級は、半年ぐらいのキャリアで受けるレベルなのかなぁ といったところでしたね。 次の4級と5級のあいだには、ものすごい大きな差を感じますね。
1週間して、NSAから手紙が届きました。 中身は合格認定証(賞状とカード)でした。 これを見て決心しました。 1年に1級ずつすすんで、4年後に1級合格だ!
※合格の基準や、検定の受付方法などは、各支部で違いがあると思われますので、参考程度にしてください
※2024年6月追記 サーフィン検定はそんな甘いもんじゃない ていうか、なかなか実施されないっていうのも手ごわい一因だぜ
※この記事は2013年10月にJUGEMブログで公開した記事です。
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