1万円のボードと6万円のボード 48回目のサーフィン @引地川河口

10月の3連休の最後の日の湘南です。 かつて、ぼくがマジックボードと呼んだ1万円の中古ボードをかかえて、サーフビレッジの前から、どこに入るか考えています。 引地川河口が、人が少ないのであそこにしましょう。

なぜ今日この1万円のボードを持ち出してきたかというと、このボードは買った瞬間の評価は高かったのですが、前後のバランスが悪い気がして、すぐに使うのをやめてしまいました。 半年たって成長した今、本当のところこのボードはどうなのよ? ってことで見極めてみようと思い立ったのです。

堤防の横から海に入ります。 潮は引きに引いていて、ずっとももぐらいしかありません。 楽々ウォーキングゲットです。 波は、ひざからももしかありませんが、右にきれいに割れていくので、うまくすれば横に走れるように見えます。

沖についてボードにまたがると、いきなり前につんのめってボードから落ちました。 恥ずかしいっつうの・・・ これです。 前が薄く、後ろが厚いので、前後の浮力に差があり、めっちゃバランスが悪いのです。 しかし、このボードは、ショートボードで始めて横に乗れたボードなのです。

もう一度落ち着いてボードにまたがります。 わかっていれば大丈夫。 ノーズを沈め気味にして、波を待ちます。

さて、実際に波にトライしてみると、まったくうまくいきません。 6’3でレールはボキシーなのですが走り出しが遅いのです。 しかも波をつかまえても、立った時のバランスも悪く、うまく波に乗れません。 はっきり言えます。 このボードはダメです。

海に入って30分で、早々に切り上げて駐車場に戻ります。 今日のもう1枚、プレセボタブレットに取り替えましょう。

実はこの2枚を持ってきたのには、もうひとつわけがありました。 ぼくのタブレットは5’10なのですが、このサイズでは今ひとつタブレットの優位性を感じられず、6’以上にしておけばよかったなぁと、じゃっかん後悔していたのです。

タブレット自体は気に入っています。 どうすればよいのか? 今より長いタブレットにすればよいのです。 例によってブックオフめぐりをしたのですが、タブレットはまったくありません。 ヤフオクで発見した6’2のタブレットも、スマホから入札がうまくいかずに落札できず・・・

もうこうなったら自分でつくるしかない!

ウレタンフォームを芯にして、FRPで巻いた車のスポイラーを以前作ったことがありました。 ですから様子はわかっています。 素人がいきなり乗れるボードをつくれるとは思っていません(実はつくれると思ってる)。 でも、いつかはつくるんだろうなって思ってました。 その日が案外早く来そうになっただけです。

じゃあつくるにあたって、あのマジックボードはどうだったのか試してみたくなったのと、短いけど浮力のあるタブレットと比較してみたいなと思ったわけです。 

1万円のボードをかたづけて、6万円のボードを持って海に戻ってきました。 入って30分でそうそうに姿を消したおっさんが、タブレットをかかえて戻ってきましたよ~ 

早速波にトライ。 パドル。 ボードが走り出す。 うわっ 全然違う! ボードに立つ。 1万円のボードと違い安定している。 こんなにも違ったかぁ

今現在、3枚のショートボードをもっています。 6’3の1万円の無名ボード。 6’2のBic。 5’10のプレセボタブレットです。 テイクオフの早さは、一番短いですが、ファットでワイドなタブレットに分があり、Bicは長さでおぎなって、ほんの少し劣る程度。 1万円ボードは今日乗ってみて大きく劣っていることがわかりました。 家の中でイメージトレーニング用に確定です。

タブレットいいなぁ と惚れ直したところで、以前から課題だったタブレットでのドルフィンですが、間違ったやりかたかもしれませんが最近「いいね」と感じているドルフィンスルーの手順について書きます。

波が近づいてきました

いつも手をつくところより少し手前のレールをつかんで左足をデッキパッドに乗せますボードを自分の後方(浜の方)へ少しずらします腕を伸ばしてノーズを沈めます右足を天高く上げながら、左足をけりこみ、ボードを斜め下前方へもぐらせますボードに胸をつけて波をもぐりぬけます

2つ目の工程で沈みづらいタブレットを沈みやすくして、4つ目の工程でボードと体の位置関係を戻すとともに、波にひきずられやすいテールを完全に沈めます。 テールを斜め前にけりだすことによって、ノーズがあがるとともに、水面へ上がる向きに速度が生まれます。 すると浮かび上がった後にパドリングにはいりやすくなります。

何発もドルフィンして、もう身動きがとれなくなったときには、静止状態からもこれをくりだします。 結構いけます。 おっさんは疲れやすいんです!

サーフィンらしきことを始めて1年間。 もう少しこうすればよかったと後悔していることがあります。 横に乗りたい横に乗りたいと言いながら、まっすぐテイクオフばかりしていたことです。 

はじめはそれでも仕方ないと思わなくもないのですが、横に乗るには、「猛烈に横に乗ろうという意思」が必要な気がするのです。 

まだ始めて間もないから・・・
ダンパーで横にはいけないから・・・
小波だからテイクオフがせいいっぱい・・・
大波だからテイクオフがせいいっぱい・・・

こんな言い訳を胸に抱えて、まっすぐテイクオフばかり繰り返してきた気がするのです。 これではだめだと、ここ1ヶ月ほどでようやく気がつきました。

行きたい方向に視線を向ける。 わかっているけどまっすぐ見てました。 横に乗るには、猛烈に行きたい方向を見なければいけないのです。 

そうしているうちに、今日、テイクオフする際、腕をのばして上半身を起こすときに、曲がろうとしている側の腕に重心をずらして、ボードを傾け始めている自分を発見しました。

そうしようと思ってやったわけではありません。 いつのまにかそうやっていました。 猛烈に横へ行こうとする思いが、全身で横へ行こうと勝手に動き出したのでしょう。 おかげで、ボトムに降りてからターンして、くずれかかる波にボードを乗せるところまでいけました。 そこでワイプアウトなんですが、まあダンパーだから仕方ないでしょう(笑)

朝のうちはウォーキングゲットでしたが、だんだん潮があがってきて、ドルフィンをしないとゲットできなくなってきました。 波数が多くて沖へ出るのに、4~5発ドルフィンをしてようやくラインナップに到着。 ふえ~ 息を整えながら、つばをぺっとはきだしてびっくり。 タブレットの真っ白いデッキが真っ赤になりました。 血です。

軽くパニック。 口のまわりに手を当ててみると、鼻のあたりから出ているようです。 うわぁ なんで? 

吐くつば吐くつば、真っ赤です。 これは一度、陸に戻るしかない。 せっかくゲットしたけれども、すぐさまUターンです。 鼻血をたらしながら、手ごろな波にテイクオフ。 見ないで~

浜に上がり、車に戻ることにします。 サーフビレッジの横を抜けて駐車場へ戻るとき、鼻にティッシュをつめた5~6歳の男の子とすれ違いました。

「おじさんにもティッシュをおくれ!」

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